無意識につくられる独自のパターン認識

こんにちは、あもん です。

「マスクとサングラスをして、カッターを持った男が銀行に入ってきた。」

この文章から、みなさんは何を想像したでしょうか?

「銀行強盗」だと考えなかったでしょうか?

これは「マスク」「サングラス」「カッター」「男」「銀行」という5つの組み合わせがトリガーとなって銀行強盗という知覚パターンが呼び起こされた、という形です。

もしかしたら人目が怖くてマスクやサングラスをしていて、たまたま銀行で用紙をすぐ切れるようにカッターを準備していただけかもしれませんよね。

人はこういう風に、ある一部の情報から大きなパターンを認識することが多々あります。

これは「トリガー効果」と「パターン認識」によるものです。

「トリガー効果」
行動や反応を引き起こす要因や刺激

「パターン認識」
文字や画像、音声などの型や類型、規則性などを認識・識別する技術。過去に出会ったことのあるものの中から瞬時に似たものを探し出し、応用する。

無意識に振り回されている

トリガー効果やパターン認識は考える時間を短くできるんですが、代わりに思い込みや勘違いを生みやすくなっています。

さらに、トリガーによって呼び起こされるパターンや知覚は、〝そのときの感情〟が強く影響を与えます。

  • 大失恋をした体験がトラウマになり、恋愛ができなくなる
  • いじめられた経験によって、上手く人とコミュニケーションが取れなくなる

これらは
恋愛 = 怖い、どうせムリ
人 = 怖い、すぐ裏切る

といったパターンに勝手に当てはめてしまうんですよね。これがパターン認識です。パターン認識が入るとその瞬間そのパターン以外が考えられなくなり、思考が止まってそれ以上の行動を取らなくなってしまいます。

トリガー効果やパターン認識、それに違う記事で書いたスキーマといったものは人間の頭の中から取り払うことはできません。

固定観念も一緒です。多くの人が勘違いしていますが、そもそも固定観念自体は悪いものではありません。脳の省エネにもなりますし。ただそこに縛られるとマイナス面が大きくなる、というだけです。

こういったものは死ぬまで取り払えないからこそ、僕らはこれらと共存していくしかありません。なくせないなら上手く付き合うしかないんですよね。

トリガー効果やパターン認識が生まれる理由は脳の仕組みの問題です。

人間の脳には「すべての物事に何らかの意味を見出そうとする」という働きがあるのと、「既存のパターン形成を中々変えることができない性質」を持っています。これらによって人は固定観念やスキーマ、トリガー効果やパターン認識といったものから抜け出せなくなっています。

子どもはどんどん行動するしルールに縛られない柔軟な発想をしていますが、これはまだパターンが自分の中に形成されていないからです。

外部の人に意見を聞くべき理由

僕は仕事上よく夫婦関係や子育てに口を出しますし、就職したことがないのに就活やサラリーマンの働い方について師事しています。

これは一見「ん?なんでお前なんかに分かるの?」と思われがちですが、トリガー効果やパターン認識の観点から見ると、特定の分野に対して知識があまりないからこそ偏見なく全体最適の解を考えやすい、とも言えるんですよね。

若者、バカ者、よそ者 イノベーションは彼らから始まる! (PHP新書)

中にいる人たちでどれだけ議論をしても全員同じようなトリガーやパターン認識を持っているので、新しい解は中々出てきません。

偏見に囚われず、ニュートラルに考える姿勢を崩さないこと。

これがとても大切なんですよね。

以前僕が飲んでいたときに指摘してもらったこともパターン認識です。

自分の中では当たり前であり正しいと思っていることなので、自分で自分のパターン認識に気づくことは中々できません。

気づかなければ当然修正できないので、そのままどんどん凝り固まっていってしまい、その結果決めつけたり押し付けたりしてしまいやすくなります。

このツイートんのように、誰かに指摘されるからこそ無識に気づけるんです。そこから意識して改善していけば、思考がどんどん柔軟になっていきます。

パターン認識の変え方

たとえば、あなたは天ぷらが大好きだったとしましょう。

「天ぷら大好き!たくさん食べたい!」と思っているあなたの天ぷらに対する認識は

【 天ぷら = 美味しくて良いもの 】

ですよね。しかしあるとき、あなたはお医者さんに

「うん、高血圧だね。このまま行くと血管破裂して死ぬから、高カロリー食は控えてね。」と言われました。

このとき、あなたの天ぷらに対する認識は

【 天ぷら = 健康を害する美味しいもの 】

に切り替わったんです。これが知覚の変化ですね。

お医者さんの言葉によってあなたの脳内では化学変化が起こって、脳のパターン認識が変化したんです。

固定観念と真逆のものに触れること が、あなたのパターン認識を切り替える方法です。

ネガティブを治したい人は超ポジティブな人に間近で触れた方がいいし、親の言うことを聞くべきだと思っている人は親をガン無視して幸せに生きている人に触れた方がいいんですよ。

そうすることで、自分の固定観念にヒビをいれることができるんですよね。

パターン認識をつくる主な要因は

  • 今存在しているか、あるいは一度消された何らかのアウトプット
  • 直前の記憶
  • 総合的なバックグラウンド
  • 感情的なバックグラウンド
  • 様々なパターンの間の結合の状態
  • 遠い過去の歴史から蓄積された知識

などがメインです。

それらを壊すのは普通に生きていては難しいです。なぜなら人は自分のパターン認識の中で行動しますし、自分の周りにいる人たちも同じパターン認識を持っている可能性が高いからです。

だからこそ、ある程度の荒療治が必要なんですよね。

僕がおするめしている荒療治は

①海外を旅する
②死ぬ思いをする
③つらい環境に入る
④レベルの違う人の日常を覗く
⑤死ぬほどやりたくないことをやる

この5つです。もちろん全部苦しさがあります。だからみんなやりたがらないんですが、経験や苦しさの度合いが大きいほど自分の中に変化を起こしやすくなるのも確かです。

自分の中のパターン認識が自分の思考や行動をある程度司っています。なので、まずは自分の中にあるパターン認識に気づき、いいものであればそのまま残す。悪いものであれば意識的に変える。

これをぜひ今年はやってみてください。

 ブログの執筆者

藤﨑勇祐(あもん)

「人を変えること」を生業にSNSで情報発信をしたり、コミュニティを運営して、理想の自分になれるお手伝いをしています。

インドネシア🇮🇩のバリ島に家族と一緒に住んでいます。

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