完璧は壁じゃない

こんにちは、あもん です。

みなさん、【 完 璧 】という感じですが、「壁」じゃないって知っていましたか?

実は、壁は下が「土」ですが、完璧は下が「玉」なんですよ。

「辟」の下に何かついてるとすぐに「土」がついた「壁」を思い浮かべちゃいますよね。

他にも

「 お洒落 」
→「酒」じゃなくて「洒」
「 三昧 」
→「味」じゃなくて「昧」
「 烏龍茶 」
→「鳥」じゃなくて「烏」

なんですよね。今まで全部勘違いしてました…。

私たちはなにか物事を理解するときに、目の前のものをそのまま理解するのではなく、自分の脳の中に元々ある知識を使って理解しています。

これを「既有知識」と言います。

人は知っていることを元にしか想像できず、既有知識を使って物事を捉えている、ってことです。

意外と読めてしまう理由

例えば、みなさんこちらを読んでみてください。

こんちには。
みさなん、おんげきですか?
わしたはげんきです。

このぶんょしうはいりぎすのケブンッリジだがいくのけゅきんうのけっか、

にんんげはもじをにしんきするとき、そのさしいょとさいごのもさじえあいてっれば、じばんゅんはめくちちゃゃでもちんゃとよめる、

というけゅきんうにもづいとてわざともじのじんばゅんをいかれえてあまりす。

どでうす?ちんゃとよゃちめうでしょ?

そもそもひらながだけで読みづらいとは思いますが、意外とスラスラ読めた方は多いでのはないでしょうか。

これは、めちゃくちゃな文章でも脳が既有知識を用いて適切に変換しているからです。

こんな感じで、人は見たものに対して既有知識を用いて対応していきます。

この話をすると「既有知識をたくさん入れればいいんだ!」という風に思う人も出てくると思います。

もちろん、知識はないよりもあった方がいいのは間違いありません。ただ既有知識がたくさんあったからといっても、それを適切に使えなければ意味がありません。あるものは使うことで初めて効果が表れます。使えないと意味がないんですよ。

例えば、僕がよく紹介する武井壮のパーフェクトボディーコントロール理論

あれは「自分の体を自由自在に使えるようになろう」というものなんですが、知識もまったく同じことが言えます。

数学とかに当てはめたら分かりやすいですが、公式を知っているからといってちゃんと使えなければ問題は解けませんよね。

既有知識を適切に使えることを【活性化させる】と言います。

エビングハウスの忘却曲線によると、人の記憶は
20分後には42%を忘却し、58%を保持していた。
1時間後には56%を忘却し、44%を保持していた。
1日後には66%を忘却し、34%を保持していた。
6日後には75%を忘却し、25%を保持していた。
1ヶ月後(30日間後)には79%を忘却し、21%を保持していた。

という実験結果が出ているそうです。次の日には70%のモノゴトを忘れているんですよね。

忘れれば当然、活性化する確率はほぼありません。

だからこそ、忘れないためには他のものと関連付けて覚えることが必要になってきますし、そもそも知識を適切に理解して自分に落とし込む必要があります。

変に理解していたら活性化させられませんからね。

スキーマの罠

この話をする上で欠かせない言葉が【スキーマ】です。

スキーマというのは「活性化する既有知識の中でもネットワークのように構造化されたもの」です。

例えば、「映画館」という言葉を聞いたら

・映画館の窓口
・黒っぽい内観
・ポップコーン
・窓口でチケットを買う

といった映像が脳内に浮かんだはずです。

これは「映画館」と聞いて、僕たちの映画館に関するスキーマ(構造化された知識)が活性化したからです。

「りんご」と言えば、赤い、甘い、果物、青森が。
「冬」と言えば、雪、こたつ、ニット帽、コートが。
「YouTube」と言えば、ヒカキンや動画撮影の情景描写が思い浮かびますよね。

これがスキーマです。

このように、スキーマというのはとても日常的なものなんですよね。

最初に書いたように、人は見たものに対して既有知識を用いて情報処理をしていきます。

お酒落も、完壁も、三味も、鳥龍茶も、普通に読めるんですよ。だから、ほとんどの人が実は漢字が違っていたことを疑わずに何年も変わりなく過ごすんです。そしてこれらを書くときは、自分の中にある「酒」「壁」「鳥」という漢字を使用してしまうんです。

普通に読めてしまうからこそ、目の前のものを疑えなくなってしまうんです。だから当たり前だと思っていることを疑わず、それを色んな状況で当てはめてしまうんですよね。

「不倫は絶対に悪い」というのも、自分の中の不倫の既有知識が恐らく「欲に負けてパートナーを悲しませている状態」であり、それをすべての不倫に当てはめているからです。

不倫と聞くと

・セックス
・欲望
・誰かが不幸になる
・悪いこと

といった情報が無意識に脳内に出てくるからこそ、どんなときも「不倫 = 悪い」という風に解釈してしまい、例外を認めることができないんです。

これがスキーマの恐ろしいところ。

疑うクセをつける大切さ

だから僕は意識的に「なぜ?」を繰り返したり、みんなが当たり前だと思っているようなことに対して「本当に?」という言葉を投げかけるんです。

遅刻は悪い
仕事中にお酒を飲むことは悪い
不倫は悪い
カフェで長時間滞在することは悪い
ヒモは悪い
外出自粛は必要
マスクは必要
コロナは怖い
並ばずに買うことは悪い

これらすべてに疑問を投げかけ、逆に「悪くない例」を意識的に考えるようにしているんです。反証思考とも言えますね。(真実ではないことを証明しようとする考え方)

囚われてしまう人は新しいチャレンジはできないですし、固定観念に縛られて生きづらくなってしまいます。

自分や世間のスキーマに囚われないようにすること。これらは無意識的になってしまうものなので、意識をしないと変えられません。

逆に、環境によって得る知識も捉え方も変わるので、環境を変えればスキーマも変わり、それによって価値観や行動が変わる、というのも理に適っています。

「そうだと思っているけど、本当にそうなのかな?」

この意識を持つからこそ、完璧やお洒落という字の違いにも気付ける確率が上がるんです。

みなさんもぜひ自分の周りの当たり前に疑問を投げかけてみてください。自分の理想の姿や現在の姿に疑問を投げかけてみてください。

そこから、もしかしたら化学反応が生まれて人生がガラッと変わるかもしれませんよ。

疑心暗鬼になるくらい疑うと何も信じられなくなるので、あくまでも「反証を考えてみる」「当たり前を疑ってみる」くらいの感覚でやってみてください。

 ブログの執筆者

藤﨑勇祐(あもん)

「人を変えること」を生業にSNSで情報発信をしたり、コミュニティを運営して、理想の自分になれるお手伝いをしています。

インドネシア🇮🇩のバリ島に家族と一緒に住んでいます。

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